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第一回深夜の即詠祭り

おばんです。

ただ今深夜3時49分。あ、50分になった。

これから5時まで、パソコンでだらだら動画でも見つつ短歌を作ろうと思います。思いついたものはここに載せていきます。目標十首。…無理かも。では、とりあえず日課になっている楽天イーグルスの最新ニュースでもチェックして、酒でも飲みながらのんびりアニメでも見ます。短歌出来るかなあ・・・。

Too Late To Die 汽車はいつまでも海辺の町を走り続ける

アルコールで洗えば落ちる魂にこびり付いてる頑固な汚れ

全力でバットを振ったことが無いいつも見逃し三振の恋

そしてまた頼みもしない春が来て君の笑顔を見る羽目になる

絨毯へ堪えきれずに飛び散ったこの寂しさをティッシュで拭う

空の青海のあをにも染まらないたった一羽の鳥になりたい

HDDから君の記憶だけ綺麗に消し去る便利なソフト

ちょっと前まで純白の雪だった泥水を撥ね飛ばしつつ行く

退屈を水で薄めて飲みながら下手な短歌を詠む午前五時


…ただ今午前4時58分。あ、59分になった。残念ながら9首止まり。とはいえ正直予想よりはたくさん詠めたな。5首くらいで止まると思っていた。どれか一首でも気に入ってくれるものがあればいいのですが。ちなみに俺は全部気に入ってますよ(自作大好き!)

では、第二回でお会いしましょう。開催日時は未定ですが。

明日、明後日あたりは更新するか分かりませんが、たぶん、11日には流石に更新すると思います。どんな内容になるかはまったく分かりませんが。では、また。おやすみなさい。
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うたらばブログパーツ短歌投稿作のまとめ

おばんです。

相変わらずドス黒い想念ばかり浮かんで消える毎日。

定年退職してから趣味で肉牛の飼育を始めた父が、セリで盛岡に来たついでに、見るからに高級そうな霜降り肉を置いていったので、今晩はそれを焼いて食べました。「旨い!旨い!」と、食べてる間はテンションが高かったのですが、食べ終わってしばらくするとまた気分が落ち込んできて、(俺のような人間があんな高級な肉を食べてはいけないんじゃないか。味も分からないのに。飼育した人にも申し訳ないし、何より命を冒涜しているのではないか。いや、それを言うなら高級か否かに限らず、俺が他の動物を殺して食うのは間違ってるんじゃないか。俺が死ねばいいのに)という気分になってきて、最終的に食べた牛肉をほとんどトイレで吐いてしまった。心が弱すぎるんだな、きっと…。

でもすき焼きも作っちゃったんで明日も高級肉を食うけど。

そんなわけで今日もブログを書く気分じゃないので、いつもの投稿作品をまとめたやつです。今回のテーマは「中」です。

手も触れず僕の心にしあわせを君は生み出す手品のように

真ん中で割れるアイスを割らないで一人で食べて今日も楽しい

国中のセクシー女優をはべらせて例のプールで泳いでみたい

怖くない幽霊だなと思ったら胸に「研修中」のプレート

今もまだ一人で汽車を待っている作中主体の孤独を思え

風のなか微かに揺れるブランコがあなたのようでじっと見ていた

家中の引き出しという引き出しを開けて未来を探したあの日


今回は7首。「今もまだ~」が採用になりました。完全新作が採用されたのは久々だったので嬉しい。作中主体という言葉、覚えたての頃は(なんかカッコイイかも)と思って使ってましたが、今はほとんど使いません。たまに短歌の中で使うぐらい。

僕じゃなく作中主体なんだろう君を本当に好きだったのは

とか。ま、どうでもいいか。

ついに酒を買う金も無くなって途方にくれております。眠れない。でも寝ないと明日が来てしまう(もう来ているけど)。しょうがないから眠くなるまで短歌でも作ってることにします。おやすみなさい。

輝く未来

「あたしには輝く未来しかない」と何度もとなえ電車を降りる 檀可南子

朝6時起床。いつもならまだ寝ている時間だ。寒い。

今日は健康診断に行かなければいけない。以前は年に一回だったのだが、夜間従業者は生活が不規則だからか年二回受ける決まりなのだそうだ。煩わしいなあ。

外はどんより曇っていて、いよいよ気分が滅入ってくる。気分転換に音楽でも聴こう。何か、気持ちの高まるようなものを。ウォークマンのリストをチェックする。そういえば、ザ・クロマニヨンズの『JUNGLE 9』をまだちゃんと聴いてなかった。これでいいか。

幸いバスは直ぐに来たが、まだ午前7時になったばかりだというのに既に乗客が満員である。こんな朝っぱらから、皆働いているのか。いつもなら俺はまだダラダラ眠っている時間だ。そんなことを考えながらバスに揺られてゆく。甲本ヒロトは大声で歌っているけれど、俺の気持ちは一向に盛り上がってこない。

官公庁のところで、大勢の人たちがバスを降りていった。おいおい、まだ7時20分だぞ。こんな時間から、一体何をやるんだよ。真面目か!

…真面目なんだろうな。ごめん。間違っているのは俺のほうだ。

バスセンターで降りて、また別のバスに乗る。ここでも乗り継ぎが上手くいって、数分の待ち時間で乗ることができた。これなら予定より早く着く。さっさと行って、さっさと終わらせよう。

こんな朝早くに、こんなに時間をかけて、どうでもいい健康診断なんかになぜ行かなければいけないのか。

年に二回の健康診断をかかさず受けて、何も異常が見つからなかったのに、去年は入院・手術をする羽目になった。結果が変わらないのなら、こんな事、何の意味もないじゃないか。面倒なだけだ。

ナントカ健康センターとかなんとか、何度も来ているのに名前も覚えていない施設に着いた。クロマニヨンズはまだ馬鹿みたいなロックンロールを歌っている。アルバムは別のに変わったみたいだけど。この曲何だっけ。最近は音楽も一度聴いたらそれっきり、って感じだなあ。甲本ヒロトはずっとかっこよかった。これからもずっとかっこいいんだろう。

スタッフの手際も良く、検診はスムーズに進んだ。当然なことだが、ここのスタッフは皆俺よりずっと早く起きて仕事をしているのだな。そう思うと、不平不満ばかり言っている自分が酷く醜い生き物になったような気分になる。どんどんどんどん心が暗くなる。

健康診断は滞りなく終了。ありがとうございました。血圧が高かったのは睡眠不足のせいか、ここに来るまでずっと大音量で流れていたクロマニヨンズのせいだろうか。…いや、単に寒い中を歩いてきたからかもしれないな。

早起きのご褒美(?)に受付でおにぎりを一個貰って、ナントカセンターの外に出たらすっかり晴れていた。駐車場一面に昨夜降った雪がまだそのまま積もっていて、キラキラと輝いている。時間は午前9時前。まだコンビニくらいしか開いてないよなあ。

どこへ行こう。どこへ。

どこへも行く場所なんて無いな。行きたいところも無い。何で俺はこんなところに居るんだろう。真っ白に輝く世界の中で、俺だけが黒いシミのようだ。何で晴れたんだろう。何でこんなところに居るんだろう。入院して、手術もして、費用を払いきれずに親に借金して。長いこと仕事を休んで迷惑をかけた。上司は監督責任ということで本社から叱責されたらしい。ああもう何もかもうざったいな。俺は何のために生きてるんだろう。何で死ななかったんだろう。何でこんなところに居るんだろう。寒いな。どこへ行けばいい。俺は一体どうすればいいんだろう。

…とりあえず、こんなところに突っ立ってないほうがいいよ。馬鹿みたいに。

よし。とりあえず最寄り駅まで戻って、そこから、今度は電車で盛岡駅へ行こう。あの辺なら、モーニングサービスをやってるカフェぐらいあるだろう。熱いコーヒーが飲みたい。その後は本屋とCD屋でも冷やかして…、なんだ、結局いつも通りだな。まあ、別にいいか。

ラッシュの時間を過ぎたので、駅に向かう電車は空いていた。学生服の男子がひとり、通路に立ったままぼんやりと車窓を眺めている。時折あくびをしたりして。まだ冬休みか?それとも遅刻?なぜこの時間に一人で?大体、駅の近くに学校なんてあったっけ?

…なんだかよく分からないが、その姿を見ているうちに、さっきまでぐるぐる悩んでいたこととか、もうどうでもいいような気になってきた。

よし。何か音楽を聴こう。今度は落ち着くようなのがいいな。

イヤホンを耳に装着すると、すぐさまヒロトの歌声が聞こえた。あれ?スイッチを入れっぱなしだったのか。そういやこないだクロマニヨンズのアルバムを全部ウォークマンに入れたんだった。お、この曲はさすがに知ってる。『エイトビート』だ。

ただ生きる 生きてやる
呼吸をとめてなるものか


ああ、まあ、そうだよなあ。何のために生きてるのかなんて、生きてみなきゃ分かんねぇしなあ。やっぱり、ヒロトはかっこいいな。

などと思っているうちに電車は盛岡駅に着いた。あっという間だ。学生服の男はダルそうに電車を降りて、すぐに見えなくなった。

ありがとう、学生。何が何だか自分でも分からないが、俺はお前に救われたような気がするよ。

駅の構内には大勢の人が忙しく行き交っている。俺はとてもあんな風には生きられないな。そのせいで多くのものを失った。その代わりに、手に入れたものもあるはずだけど。

まあ、いいや。コーヒーを飲みに行こう。ただ生きる。今がどん底なら、どこへ行こうが輝く未来しかないさ。


・・・、あ、おばんです。ご挨拶が遅れまして。

今日の短歌は檀可南子さんの一首。この短歌もTwitterで見たのが最初だったので、初出がどこかは分かりませんでした。

そんなこんなで今日は健康診断を受けてきたので、その様子をちょっと、大学生の頃に書いていた日記風に、と思ったのですが途中から訳分かんない感じになっちゃった。まあたまにはこういうのもいいじゃん?

明日はまた久々に仕事。というか明日からは一応本格的に復帰という扱いらしいです。当面はかなり短時間の労働になりそうだけど。

ということで今日はここまで。明日からは不定期更新になると思うけど泣かないでね。おやすみなさい。

歌壇賞受賞作を読んだ感想とか妄想とか

おばんです。

今日は第二十七回歌壇賞受賞作、飯田彩乃さんの『微笑みに似る』について感想を書いてみたいと思います。

ぱつぱつと大きな音をたてながらキィボードへと降る指の雨

連作の一首目。「指の雨」という表現が秀逸。初句、唐突に出てくる「ぱつぱつ」が、結句で雨の音へと変わる。その構成が見事。

そこだけが雪原の夢 プロジェクタの前にあかるく埃は舞って

同じく二首目。プロジェクタの光で浮き上がって見える埃を雪に喩えている。無味乾燥なオフィスのなかでそこだけが美しい。

一首目の「雨」、二首目の「雪」のように、連作全体を通じて「水」が出てくる歌が多い。「浅瀬」や「対岸」なども含めると、大半の歌に何らかのかたちで水を想わせる言葉が使われていて、それが連作にゆるい繋がりを持たせているように思う。

残業はみぞれのやうに降り続きわたくしが飲む水へと変はる

これも職場詠。雪国に住んでいると実感するのだが、みぞれは本当に嫌なものだ。冷たくて、べちゃべちゃしていて、傘に張り付く。だが、その嫌なみぞれが、やがては大切な飲み水へと変わる。単に「残業は嫌だ」というのではない、冷静で的確な把握。

輝きをすこし遅れて連れてくる川の蛇行は微笑みに似る

表題作。これはなかなか難解な表現だと思う。川の流れに沿って、上流から下流へと「輝き」が流れていくような、そんな時間差の感覚。…、いや、単に流れているのじゃなく、蛇行しているのだから、水面から水面へ、水切りの石のように輝きが跳ねていくような、そんな感じだろうか。微笑みという「輝き」が私という「川」へと届くまでの、彼我のわずかな時間差。それを川の蛇行に喩えているのだろう。…かな。自信なし。

川縁を歩くあなたがそこここに咲く花の名でわたしを呼んだ

舳先より遠くへ腕を伸ばしつつ風とは花を手放す力

真夜中に目を見ひらけば対岸のあなたから打ち寄せる寝息よ


一首ごとの完成度ももちろん高いのだが、連作として、ひとつのストーリーを妄想するとなかなか面白い。「花の名でわたしを呼んだ」と歌いながら、その後に「花を手放す」という言葉が出てくる。そして、寝息の届く距離で寝ているあなたのことを「対岸」に居る、と感じるようになる主人公。これ以上の引用は控えるが、二十八首目には「思ひ出のなかにゐるあなた」とある。読み方によっては別に失恋の歌ととらえなくても良いのだが。まあ、妄想です。

三十首全体に作者の工夫が行き届いている。「水」をモチーフにして連作に繋がりを持たせている、と書いたが、力の無い作者がそれをやると似たような雰囲気の短歌ばかりになるだろう。この連作の中での水は、様々に姿を変えながら、まさに蛇行する川のように流れていく。確かな表現力に支えられた、素晴らしい連作だと思う。

…と、まあそんな感じです。俺は連作が下手くそなんで、色々勉強になりました。

受賞作以外についても気に入った歌への感想をそのうち書くかもしれない。書かないかもしれない。たぶん書かないと思う。書かないんじゃないかな。ま、ちょっと覚悟はしておけ(この言い回しがさだまさしの『関白宣言』だと分かった君、僕と握手!)

そんなこんなで今日はここまで。明日は会社の健康診断なんで早寝早起きしなきゃ。おやすみなさい。

温短歌拾遺

おばんです。

昨日もブログに書きましたが、「温」がテーマの短歌集『ぬくたん』に参加しました。

ぬくたんは六首だったのですが、様々な理由で載せられなかった短歌が結構あったので、今日はそれをここに載せてご機嫌を伺おうと思います。

どのように生きても辛いコーヒーは必ず冷えてゆくものだから

冷たさを二人確かめ合うように繋がれていく細い指先

「世知辛い世の中ですね。温もりも消費税分値上げだそうで」

体温を分け合い/奪い合いながら死んでひとつの化石に変わる

あたたかい国にはきっとあたたかい国特有の憂鬱がある

下腹部で劣等感を温めるいつか何かが産まれる日まで

夕焼けよ知っているのか心にも放射冷却現象はある


うーむ。「温」がテーマのはずなのに冷たい歌ばかり。

そういえば、「優しいの反対語は冷たいだよなー」ということを、昨日、おんたんの感想を書きながらぼんやりと考えていた。優しいというのは、温かいということなのか。

もっと温かい短歌を詠めるようになりたいもんです。では、また。おやすみなさい。
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短歌を詠んだり読んだりしたりしなかったり。

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