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短歌結社ネガティヴ活動記録(乱世編・その2)

おはこんばんちは、山本左足です。

前回予告したように、今回から数回にわたって、高校を卒業したあとのメンバーそれぞれの足取りを追っていってみようと思う。

第一回目はカリフラ沢ブロッ子こと吉澤克彦君の物語(フルネームは今考えた)。
実在のモデルが居るとは言っても、あくまでもフィクションですので、ぼくの想像によるところが大きいという事を改めて言っておきます。事実よりも面白さ優先です。後、今回も結構長いです。しかも途中で終わってます。読んでも何ひとつためにはなりません。よろしく。

さて。
雛鳥のときから鳥かごで飼われた鳥は、成鳥になってからも空を飛ぶことが出来なくなるという。
窮屈な鳥かごに押し込められて、空を飛ぶ訓練も出来ないまま成鳥になってしまった地上の鳥。
ぼくにとっての吉澤という男のイメージは、それに尽きる。

そもそも吉澤は東北の田舎町に似合わない男だ。
例えば、彼はジーパンを履かない。
例えば、彼はハリウッド映画を観ない。
例えば、彼は「少年ジャンプ」も読まない。
周りの人がみんな履いてるから、とか、世間で流行っているから、とか、そういう事をまったく気にしない。自分の中にしっかりとした価値観があって、それを基準にして動く。少年期から今まで、吉澤はずっとそうである。
良く言えば、孤高。
悪く言おうと思えば、いくらでも言える。協調性が無いとか、わがままだとか。世間からずれているし、頑固で、意地っ張りである。
更に言うと、何と、今このご時世になっても、PC、スマホはおろか携帯電話すら持った事が無い(にも関わらずぼくより詳しいのには納得がいかない)。要するに、かなりの変わり者なのである。
そして、そういう変わり者は、少ない情報を皆で共有し、それによる連帯意識によってスムーズに共同体を運営していく、という田舎町ならではのスタイルにそぐわない。右へ倣えが出来ないと、田舎ではなかなか生き難い。

これでファッションや音楽などに対する感覚が鈍ければ、ぼくと同じ、単なるうすのろ野郎で、それなりに田舎町にも馴染むものなのだが、吉澤の場合、困った事にセンスだけは抜群に良いのである。

特にロック音楽。ユニコーンや真心ブラザーズに始まって、スーパーカーやくるり、アジカンもフジファブリックもサンボマスターもアナログフィッシュも、みんな吉澤に教えてもらった。最近だとMow Mow LuLu Gyabanとか。しかも、大半がメジャーデビュー前だったりする。情報が早くて、しかも的確。
今でこそぼくも、「アルバム全部持ってるよ。デビュー当時からファンで~」などとしたり顔で知人に語ったりするけれど、何のことはない、すべて吉澤から仕入れた知識の受け売りである。

因みに、中学時代、テレビの民放局が2局しか無く、地元にはまともな本屋もレコード屋も一軒も無い劣悪な環境の中(我が地元は人間よりも牛の数のほうが多いとまで言われるド田舎である)、吉澤は主にラジオから音楽情報を収集していたらしいのだが、電波状況も良くない中でニッポン放送やTBSラジオを頑張って受信し続けた結果、彼は完全なるラジオマニアになってしまった。
今では電波塔に対して止め処ない愛情を抱く超弩級の変態である。
アンテナを見ると萌えを感じるという、可哀想な男になってしまった。

田舎町に生まれたが故の不幸である、と、言わざるを得ない。
(乱世篇その3につづく)
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