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うたらばブログパーツ短歌投稿作のまとめ

おばんです。

今日はうたらば投稿作のまとめ。テーマは「年」です。今回は既に発表済みの短歌ばかりで目新しいものは無いんですがよろしければ。ちゃんと新作も詠まなきゃなあ。

あれはそう、確か千年前の秋 たった一度のくちづけのこと

中年と女子高生が恋をする漫画を買って読まずに食べた

冒険の書が消えた夜少年はひとりぼっちで大人になった

あたたかな灯のともるあの窓辺まで何光年の道のりだろう

年老いた母の逝く日を想う時遠き港に夕闇は来る

寂しさは万年雪のようでありたまに雪崩を起こしたりする


以上6首。「中年と~」の歌を採用していただきました。中年と女子高生が恋をする漫画、最近ちょっと話題のやつですが、俺が読むといろいろヤバいんじゃないかと思ってw、気にはなってるんですが読んだことないです。面白いのかな。

次回も採用目指してがんばります。では、また。おやすみなさい。
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雪の降る夜に

雪の降るみなもに全砲身を向けしずかに錆びてゆくガンタンク 笹井宏之

おばんです。

盛岡は今日も雪降り。休んでいる間に届いた書類とか給与明細とか諸々を受け取りに会社まで行ってきたのですが、帰りにスーパーでちょっとした買い物をしているうちに雪が本格的に強まってきて、ビニール袋を両手に提げて家まで歩くうちに、たった10分で全身真っ白になってしまいました。寒かった…。

そんなわけで今日は笹井宏之さんの一首。ガンタンクが何だか分からない人はこちら→ ガンタンク

雪の降るみなもと無骨なガンタンクとの対比が美しい。もはや乗り手のいないガンタンクがしずかに錆びてゆく。大砲をみなもに向けている、という情景からは戦争の終焉を思わせますが、同時に、もしや人類自体も死に絶えているんじゃないか、とすら思わせる静謐さがこの短歌の魅力。

また、ガンタンクはその形状からも分かるように、基本的には地上戦用のモビルスーツなので、宇宙での戦闘も多い『ガンダム』の中では比較的活躍の場が少なかったりします。このガンタンクも、宇宙では邪魔になる、という理由で廃棄されたものかもしれません。標的の見つからない大砲を誰もいない水面に向け、もはや何も撃つことなく、しずかに錆びていくだけの存在。寂しい。

…などと分かったようなことを書いてますが、正直に告白すると、笹井宏之さんが連作「数えてゆけば会えます」で第四回歌葉新人賞を受賞したとき、俺はどうもその作風に馴染めず、「ボキャブラリィが豊富でリズムもいいと思うが、あまりに抽象的で、イメージ先行の歌が多く、つかみどころが無くて、結局何を言いたいのかよく分からない」と、酷評に近い感想を当時の日記に書いてます。何と見る目のない…。

今あらためて連作を読み返してみると、…意外に当時とあまり変わらない感想を抱いたりするのですが、ただ、あの頃は分からなかった歌やちっともいいと思わなかった歌の良さを改めて発見したりもして、新鮮な気持ちで楽しめました。長いこと短歌を読んでいるうちに、ちょっとは読解力が身についたのかもしれません。

「はなびら」と点字をなぞる ああ、これは桜の可能性が大きい

あまがえる進化史上でお前らと別れた朝の雨が降ってる

水田を歩む クリアファイルから散った真冬の譜面を追って


等々。まあ、

この森で軍手を売って暮らしたい まちがえて図書館を建てたい

なんかは、今読んでもさっぱり意味が分からないのですが。

皆が口を揃えて良いと言うものに対して(え、そう?俺いまいち分かんないんだけど)となってしまうと、自分にはその世界が向いてないんじゃないかと思ってしまったりしますが、そんな時でも諦めずに好きなことを続けていれば、ちょっとずつでも成長して、分からなかったものもそれなりに楽しめるようになるんだなー、と、そんなようなことを思いました。うん。

あ、ちなみに先に挙げたガンタンクの歌は連作中のものではありません。以前ネット上で見かけて気に入った短歌なのですが、初出がどこなのか分かりませんでした。おそらく笹公人さんの「笹短歌ドットコム」だと思うのですが…。

最後にひとつおしらせ。Twitterで千原こはぎさんが企画した、総勢66名!の歌人による合同短歌集『ぬくたん』に参加させていただきました。詳しい入手方法はこちら→ こはぎうた

そんなこんなで、今日はここまで。では、おやすみなさい。

寂しさでつくられている本棚に人の死なない小説を置く 笹井宏之
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